物理的対策以外の、マンションでの騒音問題を未然に防ぐための方法
マンションの住民の間で起こるトラブルで多いのが、騒音問題。特に子供がいる家庭などでは、この問題は顕著です。
ですが、現在の技術では全くの無音のマンションを作ることは不可能であり、マンションに住むのであれば生活音が他の住居に影響を与えてしまうことは常に意識しておく必要があります。
遮音カーペットやマットを敷くなどといった物理的な対策をとることも可能ですが、やはりそれだけでは限界があります。カーペットを敷いても子供が言うことを聞かずに暴れてしまっては、どうしても音は響いてしまいます。
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ここでは、上記のような物理的な対策以外の、騒音トラブルを回避するための方法をまとめてみました。
目次
相手の顔を知っていると音に対する感じ方が変わる
相手がどんな人なのかがわかっているかどうかによって、音に対する感じ方は大きく変わります。
誰だかわからない人が出した音だと、大した音じゃなくても「騒音」になってしまいます。「うるさいなあ」と感じてしまうものです。
でも、顔をわかっていると音に対する感じ方も和らぐはずです。もし上の階に住んでいるのが仲の良い友達だったら、多少の足音ぐらいでストレスがたまることはないですよね。
相手に自分のことを知ってもらうために、入居の際の挨拶は忘れずにおこないましょう。
また、エントランスですれ違った際の挨拶もきちんとおこないましょう。人付き合いが苦手だとしても、表面的でもいいので会釈だけでもすると印象は変わります。
親の対応次第で子供の騒音に対する感じ方が変わる
マンションの騒音問題の中でも、その大半を占めるのが子供の騒音です。
ドタバタと走り回る音や高いところから飛び降りる音、床におもちゃを叩きつける音など、子供はやりたい放題です。
ところが、どんなに叱っても子供はわかってくれるとは限りません。
子供がうるさい音を出していると、親がどんなにしつけに気を配っていても、下の階の人からすれば「非常識な親だな」「まともにしつけもできないのか」と思われてしまいます。
そう思われてしまうのを防ぐためには、親自身が周辺住民への対応を工夫してカバーするしかありません。
子供の騒音が出てしまうことを理解してもらう
子供の騒音を親が完璧にコントロールできない以上、騒音問題を起こさないようにするには周辺住民に理解を得るしかありません。
たとえば、「2歳の子供がいるのでうるさくしてしまうかもしれませんが、しっかりとしつけをするように努めます」と伝えることによって、「多少の足音が響くのは仕方ないことだな」「きちんとした親なんだな」と思ってもらえるでしょう。
また、「早朝や深夜には最大限気をつけますが、昼間の多少の音はご容赦いただけますか」と伝えることで、「昼間だけなら我慢してみようか」「子供は元気が一番。昼間は走り回るものだ」と理解してもらえるかもしれません。
理解を得ようという姿勢を見せることに意味がある
どんな言い方をするにせよ、そのように理解を得ようと努める姿勢を見せることによって、あなたへの評価が変わり、子供の騒音に対しての受忍限度も変わるでしょう。
相手がストレスを感じているのは子供の騒音だけではありません。親の態度やしつけができていないことに対しても不信感やストレスを感じているものです。
親がまともな対応をすることによって、子供の騒音に対する感じ方を変えることができます。
「鉄筋コンクリートだから大丈夫」と過信しない
騒音を出さないようにするための工夫としてもうひとつ重要なのは「鉄筋コンクリートを過信しすぎない」ということです。
木造のアパートなどに比べ、最近のマンションはどれも鉄筋コンクリート造ですが、必ずしも音に強い物件ばかりとは限りません。中には音がよく響いてしまうマンションもあります。
実は、木造アパートよりも鉄筋コンクリート造のマンションのほうが騒音問題が起こる確率が高いのです。
その理由は、「鉄筋コンクリート造のマンションだから大丈夫」という過信をしているからです。
木造アパートに住んでいる人は、音がよく響くことを理解しているため、大きな音を出さないように積極的に努めます。
ところがマンションに住んでいる人は、音に強いと盲信し、油断して大きな音を出してしまうのです。
「これぐらいの音が響くわけがない」と無意識に出している音が、思っているより他の住居に迷惑をかけてしまっている可能性があります。
また、アパートは2階建てであることが多く、住居数も少ないですが、マンションは上下左右に住居があるので、全方位から音が届いてしまいます。
これらの理由により、アパートに比べてマンションのほうが騒音問題が起こりやすいのです。
まとめ
- 入居時の挨拶をおこなう
- 普段の挨拶を心がける
- 子供の騒音に対しての理解を得る
- 周辺住民への対応の姿勢を示す
マンションに住む以上、音を出さずに生活をするということは不可能です。ましてや子供がいる家庭の場合は、なおさらです。
音を出すことを防ぐことができないなら、あらかじめ音を出してしまった時のための対策をしておくことが重要です。